中川日本医師会長は医師というより政治家

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 日本医師会中川会長が先月20日に都内で開かれてた政治資金パーティに発起人として参加していた問題で某番組にクレームが殺到していた、という報道の中で、その理由として『「番組終了後、スタッフたちがA氏にどうして中川氏を擁護したのか問い正したところ、A氏は日本医師会の会員だと自白。さらに『医師会から学校診療の仕事を回してもらっているので、悪いことは言えない』と。いつもお世話になっているA氏を悪く言えないですが、日本医師会の無言のプレッシャーがあることを実感しましたね」』とコメントが書かれていた。

 今回の中川医師会長の件は当然批判されるべきことである。新型コロナ医療対応を支える医師会長という立場からだけではなく、医師個人としても自ら感染を拡大する行動は控えるべきという医療職としての自覚の面からもあり得ない話である。

 この件は医師会自体の評判を貶め国民の信頼を失うばかりではなく、真剣に現場を支えている医師にとっても大きなマイナスとなる。さらに情けないのは、このような明らかな不祥事に対して、学識経験者として意見を期待されているコメンテーターが正論を言わないことである。日頃正論らしい正論をもっともらしく述べているにも拘わらず、身の保身から正論を言わずに、同じ医師には甘い体質と言わざるを得ない。嘆かわしい一方、そのような輩にコメンテーターを依頼している番組自体もその見識は非常に疑わしい。

 資本主義社会では医師会も一つの職業互助組織団体であるから、政治家資金パーティへの参加の良し悪しは問わない。しかし、それにしても中川医師会長はこの時期に政治家の資金パーティの発起人である必要があったのであろうか?確かに医師会は医師会員全員のための利益を代表しての政治活動は必要であるが、今回の新型コロナ対応では、それ以前に医師の職業理念が優先すべきと思われる。この職業理念の崇高さのおかげで国民から信頼されているのであり、今回の中川医師会長の所業はそれを著しく損なうものであり、今後中川医師会長の発言に耳を固めける国民はなくなることを憂いでいるし、今後の新型コロナ医療対応に支障が出ないよう祈るばかりである。

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