米国本土を守るための北極・亜北極圏の軍事施設の重要性は論じられているが、南極経由の攻撃に対しては?

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 Preparing for the future of combat casualty careによれば、米国本土から遠方の治療提供や治療やサプライを促進するための同盟国との安全協定を結ぶと同時に、母国に近い脅威について考える必要がある。長距離精密ミサイル攻撃から米国本土を守るために重要なネットワークは北極・亜北極に位置する基地の集合が枢軸である。米国国防省・国家安全保障省は祖国防衛の主要作戦を維持するため北極の作戦の重要性と持続性に大きな注意を払っている。ロシアはこの地域にたくさんの軍事施設を持っている。一方、米国はアラスカ、グリーンランドに数か所の基地を持ち、同盟国のカナダ、デンマーク、アイスランド、ノルウェイ、スェーデン、フィンランドが北極の作戦支援を行っている。 医療的にも 、北極は気温差、積雪量、乾燥、日照時間などにより、凍傷、脱水、局所的疾病、高山病に対する適切な訓練も必要とされている。以上のように、本書では米国本土防衛のための北極圏の重要性が論じられてきているが、南極経由のミサイル防衛は論じられていない。

 1月2日のSANKEI NEWSに『ミサイル防衛裏かく南極経由も 中国の極超音速兵器』という記事が記載された。「中国が低周回軌道を使った極超音速兵器を標的近くに着弾させたことは、日本に対する米軍の拡大抑止の信用性を傷つけかねない意味を持つ。当初報道されたように標的から約40キロ離れた地点に着弾したのであれば核兵器を搭載しても標的を破壊できない可能性があるが、精密誘導が可能であればピンポイントで「核の脅し」を行うことができ、通常兵器としても運用できることになる。』と指摘している。

 このSANKEI NEWSが真実であればに日本だけではなく、米国も戦略構想を練り直すか、新たな戦略を立てるか、という大きな問題を含んでいる。

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