またまた、要人に対するテロ行為が行われた。安倍元総理の襲撃事件の経験は生かされていたのであろうか?、岸田総理の警護の仕方や民間人の勇気ある行動による犯人の確保など、はなはだ多くの疑問が残る警護と言わざるを得ないと思われた。幸い負傷者がいないから、「結果よければ全て良し」とは簡単に済ませられない、由々しき問題と思われる。
週刊女性PRIMの『岸田首相襲撃に専門家「一般人が取り押さえた時点で警備はゼロ点」警察の落ち度と“安倍元首相のトラウマ”』ではいくつかの課題を分析している。その中に『安倍元首相の事件をきっかけに警備体制は見直された。警察庁が警備計画を制作し、和歌山県警と密に連携していたはずだが、』という一文があったが、私にはそうとは思えない。安倍元総理の襲撃事件の事後検証自体が犯人の動機を初めとして疑惑の銃弾の行方なども含めて、余りにも警察の密室的で短絡過ぎた結果の延長戦上に、今回の要人警護の不備があるものと思う方が妥当であると考えるべきであろう。広島サミットの要人警護の訓練を見ていても、あまりにも緊迫感がなく、非実践的であると思っている方は多いと思われる。
今回の件を警察内部の閉鎖的な分析検討だけではなく、警察外部の専門家・知識人を交えた実践的な要人警護を目指さない限り、不幸な事件が今後も継続する可能性は否定できない。