臨時休校中の生徒達の生活は?何をして良いのか?何をして悪いのか?

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 2月27日『安倍晋三首相は27日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、全国の小中高校に臨時休校を呼び掛ける異例の対応に踏み切った。』の報道の一方で『全国一律で科学的根拠が乏しい』とのとの報道もあった。最悪を想定し最大の対応を取るという災害対応の基本的な考え方であれば、必ずしも科学的根拠だけに依存する訳にはいかないので、両者の意見を真摯に聞くべきであると思われる。

 しかしながら、もし今回の臨時休校の決定が『政府内の慎重論を首相主導で押し切った形だ。背景には「政府は後手に回っている」との批判が広がり、内閣支持率も下落していることもあるとみられる。』との報道の指摘が当たっているとすれば論外であるが、必ずしも否定できない事案が生じていた。

 『臨時休校新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍晋三首相が国民に大規模イベントの開催自粛を呼びかける中、秋葉賢也首相補佐官が26日、仙台市内で立食形式の政治資金パーティーを開いていた。』の報道の中に当補佐官の言い分として『(批判は)はっきり言って心外だ。どの国会議員以上にリスク管理をしてやった。言いたくはないが、今日もパーティーをやっている議員もいるし、26日は(同じ宮城県選出で元防衛相の)小野寺(五典)議員も感染者が出ている東京でもやっている。私が補佐官という肩書だからといって、私にだけこう着目されるというのはどうかなあと思う』とあった。十分な危機管理をすれば大丈夫と言った、いわゆる、自分だけは大丈夫という『安全安心のバイアス』にかかっている補佐官は『最悪を想定し最大の対策を行う』という危機管理の大原則は知らなかったと思われる。

 いずれにしろ、臨時休校を実施するには、安倍晋三首相自身が政府内の委員会での発言ではなく、国民に向かって直接、少なくとも、①臨時休校を実施することになった経緯と理由、②臨時休校中の生徒達とその家族に臨時休校中の暮らし方、すなわち、何をして良いか、何をして悪いか、を説明すべきであるし、もし、臨時休校中の日常生活にもある程度の自粛を必要とするならその旨国民にお願いすべきである。

 臨時休校中の生活も自主管理というのではあまりに無責任である。例えば、大半の子供は塾に行っていると思われるが、従来通り塾に通うなら臨時休校する意味は全くないと思われる。塾に通うか否かを親達の自主的な判断に任せたり、また、塾を閉鎖するか否かの決定を塾の管理者に自主的決定に任せ、政府は関与しないではあまりにも無責任である。片方で制限し、片方で個人の自主管理に任せるといったちぐはぐな対応の結果が今日の新型コロナウィルスの蔓延につながったことを反省し、実態に合った判断力・決断力が首相をはじめとする政府に求められているし、直接安倍晋三首相自身が国民に丁寧に語るべきである。

 

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